総合コンサルティングファームとして人気の高いアクセンチュア。そこで、今回は中途で入社された、とある社員(20代男性・前職は小規模のコンサルティングファーム)に会社のことを聞いてみました。
入社にあたって
-まず早速ですが、なぜアクセンチュアに決めたのか、教えてください。
理由は2つあります。1つ目は、前職が中小企業で体系だった理論を学んだり、組織的に働くことが難しかったので、一度大きなグローバルファームにでも入って「コンサルタントとはなんぞや?」ということを学びつつ、チームプレーによって1人の力でもたらすより大きな価値をクライアントに提供したかったからです。
2つ目は、アクセンチュアというとITベンダーというイメージが強いのですが、Strategyグループに所属すれば、他のDigitalグループ等と協力しながら、戦略策定とデジタルの実行力を両輪で回してクライアントに価値提供出来るという期待感を持ったからです。
-選考プロセスはどのような感じでしたか?
面接の回数は2~3回で、基本全てケース面接です。職歴や志望理由については聞かれず、ケースのディスカッションだけしました。3回目ともなると志望者の囲い込みの意味が強く、「どんな案件がしたいか」など雑談・質問多めの面接内容でした。
ケース面接では、単純なフェルミ推定は出ないです。実際にあったようなケースに対して、自分の考える対策案をストーリー立てて説明できるかが見られているようです。
アクセンチュアという会社について
-入社してみて、入社前に抱いていた予想とのギャップはありましたか?
ギャップでいうと、資料の作成方針や業界への知見は属人的に蓄積されているものが大きいので、結局のところ中小企業とノリは近しいということが分かりました(笑)。ただ、人数は多い(Strategyで300人程度、全社では1万人)ので頼れる引き出しが多い点は良いです。とはいえ、チームプレーという点では、助かっています。1案件は大体3~5人程度のチームで動きますが、まず業界知見・論理構成に長けたMD(マネジングディレクター)が案件の方向性を示してくれますし、常にディスカッション出来るチームメンバーがいるのは心強いです。
また、当初思っていたよりもグループを跨いだ協力プレーは難しいというのが率直な感想です。それぞれのグループで独立して働いており、所属している人のクセや案件の性質も異なったりと交流する機会が少ないです。ただ、段々と身の回りでも他グループとタッグを組んだStrategy案件が増えてきている様な気はしています。
-社風を教えてください。
社風はラフというか自由な感じです。上下関係にすごく厳しいとかいうこともなく、皆が考えたことを上司であっても素直に言うことが求められます。逆に自分の意見を言わないのはマズイですね。
-こういう人はアクセンチュアに向いている、あるいは向いていないといったことはありますか?
向いている人は、シンプルに頭の回転が早くタフで仕事の早い人です。
向いていない人は、自分なりの意見を持てない人だったり、私生活を重視しすぎる人でしょうか…。何だかんだ、仕事好きな人が多いと思います。
-およそで構わないので給与体系はどうなっているか教えてください。
残業代込でアナリスト:約800万、コンサルタント:約1,000万、マネージャー、シニアマネージャーで、約1,200万円~/約1,500万円~のイメージですね。
昇進についていうと、各レベルに3~4のグレードが用意されており、3年程度で次のレベルに昇進できない、または2年連続で次のグレードに昇進出来ないと社内の他部署への転籍を勧められます…(そうなる前に大体の人は辞めますが)。
働き方やスキルアップなど
-働き方やワークライフバランスについて教えてください
働き方改革企業ということで結構気を使っており、ベテラン社員に聞くと大分改善されてきてはいるようですが、他の業界に比べるとまだ長時間労働です(笑)。業界全般で同じだと思いますが、8~10時に帰れたら早い方で、繁忙期であれば夜中の2~3時までが当たり前で徹夜もあります。休日出勤は基本的にありませんが、結局土日も仕事のことを考えている人が多いのでは(笑)。勤務スタイルで言うと、部署によりけりで、常駐はStrategyでは少なく2割程でしょうか。DigitalやTechnologyグループなど全社的に見れば常駐の方が多いのかもしれません。
-スキルアップのための社内研修などの制度を教えてください。
受講自由・無料のオリジナルのeラーニングコンテンツが充実しています。内容はアナリティクスやロジカルシンキング、英語学習など様々です。また、定員がありますが、資料作成やロジカルシンキングについての社内研修も実施されています。
案件を通じてのスキルアップは本人の意志と案件の巡り合わせ次第です。こういうスキルを伸ばしたいのでこういう案件に入りたいなど本人の希望はヒアリングされますが、当然ながら条件に合う案件があるかはタイミング次第です。
最後に
-最後に一言お願いします。
面接は楽しくディスカッションしに行く、くらいの気持ちで行けばいいと思います。怖い人はいないはずです。あとせっかくなので色んな会社を受けてみるといいと思います。